紅梅シュプレヒコール

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3の紅梅シュプレヒコールのレビュー・感想・評価

4.0
突如襲来したアダム・ウォーロックの攻撃によって重傷を負ったロケットを救うべく、彼のルーツを辿る旅へと出るガーディアンズの姿を描いた人気シリーズ最終作

ドラマであれアニメであれ最終話を観るのに躊躇してしまう性格な故に、公開から随分と長い間を空けてしまいましたが遂に鑑賞

今作ではロケットに焦点をあてた物語となっており、喋るアライグマになった理由が明らかになっていく

過去作と比べると全体的にしんみりとしたトーンの作品でありながらも、ナンセンスなジェームズ・ガン節も健在な一作になっています

ただ、『ザ・スーサイド・スクワッド』を間に挟んだせいか、ややジョークの灰汁が強くなっている気がし、ガンのセンスと大衆性のバランスが良かった一作目のクオリティは個人的に越えてきませんでした

それでも、お馴染みのメンツが仲良く手を合わせて悪党に立ち向かっていく姿を見るのは楽しく、最後まで退屈感なく観ることができました

新たに登場するアダム・ウォーロックも面白いキャラクターになっており、登場シーンから目立っていたのは良かったです

反して今回の敵であるハイ・エボリューショナリーは小物過ぎてキャラクター的な面白みは感じられませんでした(意図的に小物にしてるのでしょうが)

思想や能力に新鮮味はないですし見せ場も特になく、最終作を飾る敵キャラクターが地味だったのにはガッカリ

ガモーラが退場したことにより、穴を埋めるべく常識人枠になったネヴュラの慌てふためきも面白いよりかは可哀想が勝ってしまいました(マンティスに逆ギレされるシーンは特に‥)

マーベル作品でとりわけ好きなシリーズなので小さな不満も出てしまいますが、無事全作をジェームズ・ガンが監督出来たことには感謝一杯です