図師雪鷹

焼肉ドラゴンの図師雪鷹のレビュー・感想・評価

焼肉ドラゴン(2018年製作の映画)
4.3
こんな感動して胸糞悪くなる映画はなかなかない。

これは、焼肉屋を営む在日朝鮮人一家が、高度経済成長期の日本でもがいていく物語だ。

家族構成は、父・母・娘3人・息子1人。父と母は再婚同士の結婚で、上の娘2人が父の子、もう1人が母の子、1人の息子は父と母が結婚してからの子供だ。
ただ、その時代、在日朝鮮人が日本で生きていくのは辛い。だが、そんな環境の中でも、明日に希望を持ち、明るく生き抜こうとした姿に心を打たれた。
この映画で一番感動したところはやはり、父が三女の旦那さんに向かって昔の話をしたシーンだ。父がどれだけ戦後を生き抜くのに苦労したかが分かる。『働いて働いて…』このたどたどしい日本語とともにロングカットで演出されるこのシーンはとても印象に残った。というか、ロングカット多いですよねこの映画。自分、ロングカット大好物なのでとても見応えがありました。


一番好きな静花夫婦ですね。過去から逃れ、結ばれた時は本当に感動しましたね。
ですが、この夫婦こそが、この映画の後味を非常に悪くしています。必見です。


とにかく、在日朝鮮人の帰還事業に対する憎しみが増しました。
図師雪鷹

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