コーディー

ギャングースのコーディーのレビュー・感想・評価

ギャングース(2018年製作の映画)
3.7
この3人は確かに不遇やし堕ちたけど最底辺で未だ呑まれず上見て笑ってる。

犯罪集団のアガリ窃盗〝タタキ〟でしか表に這い出る術のない彼らを善で無いにしろ変わらぬ悪と吐くには不憫。隔てられた世界に見えて彼らも牛丼屋で同じもん食って旨いって感じてる、そこは共感できるからシンドイ。

クズ過ぎても善人過ぎても凡庸になりそうなところを3人の漂うような生き様や切実過ぎないところなど丁度な踏み込みがしんどいけど面白い。加藤諒演じるカズキの飄々笑顔の奥に潜む哀しみなんかは痛いほど伝わってきたので少女との絡みは特に無くても良いかな〜って思った。
ほとんど悪人ばっかなのに皆に奥行きあるのも良い。

どこかにあるけど出来れば関わりたくない根っこから腐った現実を残酷に切り取る入江悠監督。ザラつく地方感と言い、上辺じゃない荒みが纏わり付くも可笑しみも忘れずな軽妙さに嫌悪も和らぐ。嘘のないリアルを描きつつも鬼miyaviさえ魅力的に描く。良いね!
あと裏社会の林遣都は生いな〜w