あさのひかり

ゴッズ・オウン・カントリーのあさのひかりのレビュー・感想・評価

4.3
これもフィルマーさんのレビューで何となく気になってた映画。良かった、大好きなのだった。

同年代は青春を謳歌してるのに、自分には家の牧場をほぼひとりで経営しなきゃならない主人公。共感してくれる相手も必要なはずの助けになるものもない。

そんなことに生き詰まってる時に出会った相手が、こんな風に自分に必要なものや足りないものをすべて持って現れたら、そりゃもうああなっちゃうよね。

こうして出会ったふたりそれぞれに、どんな未来が待ち構えてるのか、あるいはどんな風に生き抜いていくのか思いをはせずにはいられないし、そんなふたりが愛おしくてたまらなくなった。

田舎って生活すると何もなくて閉塞感だらけで苦しくて、でもそんな所でも実は美しかったりして、その美しさはでも心の中では愛してたりして、あの感じは田舎出身なので身にしみて分かる。

羊ってあんな風に面倒みるんだ!って思って見てしまった牧場での営みのリアルさと(羊めちゃくちゃかわいい!)、エンディングの映像はそんな田舎への愛にもあふれてたな、と思えて、この映画のそんな所も愛おしくてたまらない。
あさのひかり

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