ぴろぴろ

ゴッズ・オウン・カントリーのぴろぴろのレビュー・感想・評価

4.0
英ヨークシャー地方の豊かな自然と、寒々とした土地で生まれ落ちる命、助けられない命、芽生える感情。
ゲオルゲの羊の扱いが慈悲深い。
やっと親に認められた、「頑張ったな」
これ、言った側のお父さんも なかなか言えないひと言だったんだろうな。 「すまんな」も。
大切な人、身近な人にこそ素直に気持ちを伝えないといけないのに、自分も含めて これが簡単ではなくて。
この家族、お父さんも過去に傷付いているからか 、障害があるからか、ばあちゃんも生活に疲れ切っているのか、ジョニーもやな奴だけどさ、なんだか癒しがなくてギスギスしていて、家に居たくなくなるのは分かる気がした。 やり甲斐のない仕事を来る日も来る日も続けなければならない虚しさ。
でも1人、よその人間が加わることでジョニーが変わって、家の中が変わって行く。 ゲオルゲの存在でジョニーの表情も大きく変化した。
「君の名前で僕を呼んで」の2人の超絶美しさとは違って荒々しく泥臭く、ハイソ感は全く無いけど美し過ぎない分 より身近で成長を手に取るように感じて、どちらもお父さんに泣かされた。
受け入れられて、景色が、世界が変わって行く。
若い2人の選択が、置かれた立場や状況は厳しくても きっと「幸せになれる」と思わせる清々しさを感じる映画だった。
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