sally

バイスのsallyのレビュー・感想・評価

バイス(2018年製作の映画)
4.2
ビルが崩れ落ちた
世界が悲しみに沈んだ瞬間に
悲劇をピンチと捉え
ピンチをチャンスに置き換えた
重ねたティーカップとソーサー
割れて砕けて広がる犠牲と疑念

口数の少ない男には気を付けろ。

記憶に新しい、驚愕の実話。
今世紀最大の過ちかもしれない。

重みのある事実を、
ユーモアを交えてテンポ良く。
メタファーやナレーションを使った
構成がとても凝っていて素晴らしい。

オープニングでもあるように、
どこまでも忠実に事実を語りながらも
気分が沈みそうなタイミングで、
物語を軽やかに進めていく。
このバランスは何とも秀逸。

現代に生きるわたしたちは、
この事実を知る必要があるし
決して忘れてはならない。
そしてもう二度と繰り返さないように。

誰もが誰かの愛する人。
全ての人を守ることはきっとできない。
できる限り多くの人々を守ること。
それが国を守る、ということだと思う。
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