わかまつ

雪の華のわかまつのレビュー・感想・評価

雪の華(2018年製作の映画)
3.6
デートムービーの最前線はここまで来た

試写にて鑑賞。
<中島美嘉の同名曲にインスパイアを受けた作品。余命宣告を受け自由に生きることを決めた美雪の前に、不器用だが妹弟を養い懸命に生きる悠輔が現れる。彼の動く店の金銭的な危機を解決する代わりに、美雪は1か月間の恋人契約を持ち掛ける>

監督は「羊と鋼の森」の橋本光二郎さん、脚本は「世界から猫が消えたなら」の岡田恵和さん、そして音楽はあの葉加瀬太郎さん。
隅田川沿いのオサレなロケ地に、夏と冬のフィンランドも。
と、結構な気合の入れっぷり。

邦画の恋愛系はあんまり得意ではないのですが、
鑑賞後多少のハテナはあれど、「意外といいのでは」と思えるお話でした。

というのも、感情の乗せ方が心地よかったのが特徴。
例えば初デートのシーン。やむを得なく契約を飲み怪しさ半分で待ち合わせ場所に行く登坂くん演じる悠輔と、それを笑顔で迎え幸せが滲み出てる中条さん演じる美雪という場面。
まるで、身構えてこの映画を鑑賞している自分と、楽しませようと全力でカオを変えるこの映画そのものにこのシーンが重なり一気に引き込まれました。

このようなお約束の展開の上に、はっとさせられる演技なり演出なり音楽なりがありテンションはどんどんドライブ。

まぁ、お約束の役者の造形を楽しむ画、以外はちゃんと楽しめました。笑
恋愛の良さはしっかりと伝わり、満足です。
わかまつ

わかまつ