ざわさん

追想のざわさんのレビュー・感想・評価

追想(2018年製作の映画)
3.4
2018年 147本目

『レディ・バード』で一世を風靡したシアーシャ・ローナン主演の、男女の考えの違いや、結婚したからこその悩みを描いた作品。
初めてお互いを理解した新婚生活1日目。いや、理解したとは言えないかもしれない。相容れることのない男性から見た女性、女性から見た男性が浮き彫りになっていて、どちらからの視点も捉えている。
夫婦という関係になったからこそ生まれた気まずさというか、ソワソワした空気は、将来的に共感しそう。結婚したい。それと並行して進む2人の出会いのシーンは、まるで現在とは違い、純愛といった感じ。「結婚してからよりも、付き合ってた時の方が楽しかった…」というのをよく耳にするけど、まさにこの映画はそれを体現している。さらにそこにSEXというものが加わることで、互いのズレはどんどん激しさを増して、こんなにも男と女の考えは違うんだって。「こう言えばいいんでしょ」と「こう言っちゃダメなんだよ」が表裏一体。作品全体がまるである種の教科書のようだった。
映画の前半と後半で随分テイストが違うので、少し前半退屈に感じることはあったけど、その内容を踏まえてのあのオチは、2人で過ごした時間の全てが無駄ではなかったことを教えてくれる。
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