竜平

ヘルボーイの竜平のレビュー・感想・評価

ヘルボーイ(2019年製作の映画)
3.3
真っ赤でゴツい大男「ヘルボーイ」と彼が所属する超常現象調査防衛局「B.P.R.D.」の活躍を描く、アメコミ原作のヒーローアクション映画のリブート。

過去の『ヘルボーイ』2作品は未鑑賞、が故にそっちとの比較はできないんだけど、まず言えるのが今まで見たどのヒーロー映画よりも、今作はダントツでグロくてエグい。死に様の描写とか、残酷なのが苦手な人にとってはなかなかキツい気がする。そもそも主人公のビジュアルからして恐め、おデコにあるボルトみたいなのはあれは角を折った根元の部分だったとは。で、とにかくキモいのやらクセが強いのやら、キャラがどんどん、いやもうわんさか出てくる。大ボスを演じるミラ・ジョボビッチは相変わらずお美しい。ストーリーとしては、同じヒーローもので言うところの『ウォッチメン』や『バットマンvsスーパーマン』にもテーマとしてあった「ヒーローの闇落ち」的な話、これが常に見え隠れしてるあたりおもしろい。これも「悪魔」という世界観だからこそ為せる技なのかもしれない。あとはこのヘルボーイというキャラの生い立ちや、そもそも誰なんだというところから、いかにして今後ヒーローとして活躍していくのかという部分のオリジンストーリーもちゃんと描かれたり。総じて、予備知識がなくてもこれ一本でその世界にどっぷり浸れる内容にはやってるのかなと。

ここからは個人的な見解として、原作がどんな感じかは知らないんだけど、まずこんだけ面白&魅惑のコンテンツがありつつイマイチ盛り上がりに欠けるというのが正直感じてしまったところ。ちょっとややこしすぎるかなとも思うし、コメディとシリアスの路線も定まってない印象。この手の話はもう少し単純明快のほうが楽しいんじゃないかなーなんて。見てて爽快なド派手バトルもあるにはあるんだけど、オカルトどっぷりな内容も相まってハマる人とノレない人の差は激しそう、ちなみに俺は後者。あとアメコミ映画でお馴染み、エンドロール後の「おまけ映像」もしっかりあるんだけどちゃんと続編作ってくれるんだろうか、心配。

せっかくだからリブート前の『ヘルボーイ』も見てみようと思う。完全に判断するのはそれからかな、なんて。おしまいチャンチャン。
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