玉造

博士と狂人の玉造のレビュー・感想・評価

博士と狂人(2018年製作の映画)
3.8
メル・ギブソンとショーン・ペン二人の名優がさすがの演技でみせつける。

世界最高峰のオックスフォード英語辞典の編纂に人生をかけるマレー博士(メル・ギブソン)とエール大学医学部を卒業、軍医として南北戦争に行くが、精神に異常をきたし殺人者となったウィリアム・マイナー(ショーン・ペン)。
原作は読んでいないが、まさかこんな事実があったとは。
全く出会うはずのない二人が言葉を辞書にするという膨大な時間と知識、努力、情熱で結び合い、信じ合っていく。

マイナーは上流階級生まれの知識人だが、戦争という異常な世界の中で精神を病んでいく。
ベトナム戦争の時も精神を病んだ兵士が大勢いたと聞いた。
普通の常識ある人間がこんなにも壊れてしまう戦争の悲惨さも考えさせられる。

マレー博士もそんなウィリアムを見捨てることなく退院させることに尽力する。
「どんな人間にも人生がある」
その台詞はとても重い。
玉造

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