内臓マン

ライトハウスの内臓マンのレビュー・感想・評価

ライトハウス(2019年製作の映画)
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初心者三百十六作品目!!!

【概要】
Amazon prime videoで視聴。
去年だいぶ話題になってた作品です。

【感想】
灯台守の仕事を受け、共同生活することになった二人の男。
外界から断絶された孤島の中で人間の狂気が姿を現す……!

とてつもなく色んな楽しみ方ができる映画です。
メタファーで埋め尽くされた画面から考察するも良し。
ホラー映画として緊張感や狂気を楽しむも良し。
ただしこの懐の深さが分かりづらい要因でもあります。

まず語るべきは映像でしょう!
1.19×1.00 の(ほぼ)正方形カメラが、閉塞感のあるモノクロレトロな雰囲気を再現。
このカメラが凄まじい息苦しさを生むもんで、劇場で鑑賞した方はさぞ苦痛を感じたのでは。
ベルイマンを意識してると言われるカメラワークは、やはり「静」に振り切った感触で、クリアな映像とのミスマッチ感が不安を倍増させます 。
しかもここぞと言う時に動きまくったりするんですよね…。
アリアスター感ですね。
怖い 。
音作りもだいぶ拘っている印象で、常にその場に適した不安な音が鳴っていました。

上記した流れ通り、本作は「不安」が怖い映画と言っていいと思います。
閉じ込められた閉塞感の中で、自分の中で高まっていく欲望。
己の欲望に己が対抗し得るのか。
もしかしたら耐えきれず滑り落ち、究極の苦痛に苛まれるかもしれない。
そう、自分を信じられなくなるという苦痛に。
現代に生きる我々は常にこの恐怖と戦っているのではないでしょうか。
さらに過去の罪悪感もトッピングされて、どうにも荷が重い。
でも、世界に対する疑念、不安感はやはりいい方向には傾かないらしいです。
「ウィッチ」では女性の社会進出、「ライトハウス」では男性の暴力性とを織り交ぜて教えてくれました。
やっぱり自然は偉大だよ!!!
ロバートエガース監督に大いなる拍手を!!!
次作公開も近い!本当に楽しみです!!!

【終わりに】
2人の芝居が圧巻。
所々コメディっぽくなっちゃうのも面白いところ。
ギリシャ神話やクトゥルフ神話からの観点を混じえた考察が結構面白いのでオススメです。

Brian Eno - Under Stars
https://youtu.be/b6fOioWZlV0
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