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イタリアの父のはとのレビュー・感想・評価

イタリアの父(2017年製作の映画)
4.0
イタリア映画祭2020オンライン配信。
ルカ・マリネッリ主演作。

カトリックの国イタリアは家族の結びつきが強い国民性。西欧の中では比較的、家父長制度も根強く、LGBTQには厳しめの国という印象がある。(日本よりは格段に良いだろうけど)そんな国で、孤児でありゲイであるパオロが切実に求めているものが、とにかく悲しく切ない。そして、奔放でワガママにも見えるミアは、母になりたくない、自由に生きたい独身女性の生きづらさを象徴しているように感じた。

知識が乏しいので全てはわからないけど、キリスト教の暗喩があちこちに散りばめられている。ふたりの名前をマリアとヨセフにする案もあったそう。奇跡は自然に反しているからこそ奇跡。ルカ・マリネッリの繊細な演技が最高でした。
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