にしやん

エマの瞳のにしやんのレビュー・感想・評価

エマの瞳(2017年製作の映画)
3.6
理学療法士としている自立してる女性と、女性にだらしない広告代理店の男性との中年の恋の話や。
広告代理店社員の普段の仕事っぷりや、休日でもバンバン携帯に電話がくる感じは凄いリアリティあったわ。「うんうん、こういうのよくあるわ」と思て観てた。この業界のこの感じは万国共通なんかな?
このテオっちゅう男がなんでこんなにも女性にだらしないんかの理由は、最後何となく明かされるんやけど、エマはそれを多分見透かしてたんやろな。テオが故郷へ向かう気になった訳やからな。目が見えへん分、目が見える人には見えへんもんが見えるっちゅうことなんやろな。
それでも、エマがテオに夢中になっていく様子は正に「恋は盲目」やったわ。自分含めて三股掛けられてるのって、客観的に視てて「普通わかるんちゃう?」と思てまうねんけど、それが分からんのやから。恋は恐ろしいわ。何も見えんようになるわ。どう考えてもモテ男で女たらしの感じプンプンやけどな。エマはスーパーマーケットで初めてテオに女がおるんを知ってまうねんけど、最後まで三人目の女のことは知らんままやわ。
ナディアのあの決意と行動にはグッときてしもた。ハラハラもしたけどな。それと、全般的にタリアのタクシーな運転手が障害者に親切なんも気持ち良かったわ。
ラストのあの終わり方もめっちゃ良かったな。気が効いててええ感じやったわ。まあ、逆にあれしかないかもな。それをサラっと自然にやってくれる監督さん流石やな。
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