冒頭、スーツ姿の男子学生に混じって、ハーバード大学法科大学院の入学式に臨むルース。
女子学生はほんのわずかしかおらず、教授からは指名を避けられたり、あからさまに嫌味を言われたりする。
数年前にようやく女子の入学が認められたばかり。
彼女はすでに夫と子供がおり、夫の病とも闘い、優秀な成績で卒業する。
成績最優秀な彼女だが弁護士になれない。弁護士事務所が採用しないのだ。
彼女は大学教授の道を歩む。
ここまて、非常に淡々とポイポイ物語は進む。
男女差別撤廃をライフワークにしていたはずなのに、、、
ところがある訴訟話がルースのところに持ち込まれる。なんと男性からの訴えだった。
アメリカでも、「男性は仕事、女性は家庭」の考えが浸透していたのだ、
今でも残っているのかもしれない。
我が国なんて、モロそうでしょ。今でも!
先日も、シングルマザーへの寡婦控除適応に与党が反対しているという報道があった。
反対理由は、伝統的な家族制度が崩れるということらしい。
なんたる時代錯誤!
男女差別の考えを残したままの法律を変えることに情熱を傾けたルース・ギンズバーグ女史。
彼女の功績は、とても偉大であるし、それを映画によって広く伝えようとする志も高い。
だけど、映画そのものは必ずしも成功したとは言えない気もする。
法廷が始まり、よーやく、問題が図式化され、とても分かりやすい展開していくのだが、残り時間はあと20分足らず、
面白くなったなあ〜と思ったら、割とあっさり展開しちゃった印象。
それまでが時間がかかり過ぎた気がした。
彼女の学生生活も入れていかなくちゃいけなかったんだろうけど、焦点化しても良かったんじゃないだろうか。
実録ものの難しさ、どこを切って、どこに絞るか、
実際のルースもあんなに小さかったんですね。
凄いパワーですね。