ジュディ・ガーランドの晩年を描いた作品。
2020年の日本で、どれくらいジュディ・ガーランドが有名かというと……余程の映画好きでないと詳しくはないだろうな、という程度には「昔の」女優なんだよね。娘のライザ・ミネリが74歳なんだから当然といえば当然なんだけど。
レネー・ゼルウィガーは「ジュディをかわいそうな人として描きたくなかった」と言っていたけれど、結果、ライザ・ミネリとの心理的な衝突やゲイの父や元夫たちを愛してもいたし憎んでもいた、というところが見えづらくなっていて落ち目のスターのグダグダ感が強くなってしまっていたような気がする。
レネー・ゼルウィガーの演技は歌唱も含めとても素晴らしかっただけに残念かな。生い立ちの悲惨さなくして情緒不安定で子供っぽく人を信用しないジュディというのは出来なかった訳だから……。
この作品で一番好きなのはジュディのファンのゲイカップル。そうかイギリス……ってなったよね。
