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ブラック・クランズマンのn0701のネタバレレビュー・内容・結末

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

黒人がクー・クラックス・クランに潜入捜査するという痛快な話だ。白人至上主義のアメリカで、人種差別と暴力行為は日常に溢れ、今では到底考えられないほど白人と有色人種の間には壁があった。

そんなアメリカで反旗を翻したのは一人の黒人の男。彼は差別主義者だらけの警察に就職する。そして、潜入捜査官として活動することとなる。潜入捜査官として選ばれたのはおそらくワケアリのメンバーで、相棒はユダヤ人。ユダヤ人は白人の中でも差別されていた。

人種として優れているというのはどういう意味なのだろうか。日本人が他のアジア人よりも優れていると誤認するように、ナチュラルに、むしろ積極的に差別を推し進める人々。

物語はKKKのメンバーが企てたプラスティック爆弾による破壊工作を潜入捜査によりキャッチし、それを阻止するというのが本来の筋だ。

だが、そこまでに黒人の活動家の集まりや、KKKの親玉で選挙に立候補し、強いアメリカを取り戻そうとする男の物語など、爆破事件のサイドストーリーが複数描かれている。

黒人が黒人を悪くいい、それを電話で聞いた白人が、相手を白人と間違えて黒人に賛同する矛盾。彼らの活動や主張など、馬鹿馬鹿しいばかりだ。

だが、物語の最後に、これが今もなお現実に起こっている出来事であることを示して物語は終える。馬鹿げた差別やひどい言動や頭のおかしい行動は、物語ではないのだ。
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