凛

フォルトゥナの瞳の凛のネタバレレビュー・内容・結末

フォルトゥナの瞳(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

神木隆之介初のラブストーリー。

幼少期の航空機事故で家族を無くし、それ以来人と深く媾らずに生きてきた慎一郎(神木隆之介)
ある時、死を目の前にした人間が透けて見える能力がある事に気付き、生活は一変する。
助けたいと思うが、救ってしまうと自分の身体がダメージを受けてしまう。
壊れた携帯を直す為に訪れたショップで葵と会い、恋に落ちる。
幼稚園児の身体が透け、たくさんの乗客の身体が透けて見えた後、葵の身体も透けて見えた。
電車の事故に違いない。
葵を電車に乗せない為に沖縄旅行をしようと持ち掛けるが、葵は仕事を休めずに問題の電車に乗ってしまう。
電車を止める為に発煙筒を持って電車の前に飛び出す慎一郎。
電車は止まったが、慎一郎は死んでしまった。

慎一郎の葬儀の後、葵の独白。
葵もまた同じ能力を持っていた。
慎一郎との出会いを運命的だと思った葵は
自ら慎一郎を探しに行った。
自分の死を知った葵は慎一郎が自分を救おうとしているのが分かる。
慎一郎を死なせない為に電車に乗ったのに。
残された慎一郎の手紙に「愛してる」とあり、結婚指輪が入っていた。

これはオーヘンリーの「賢者の贈り物」同様、お互いを深く思いやる話。
神木隆之介が男らしい。少し身体も大きくしたようだ。「3月のライオン」で姉を演じた有村架純と一緒でもちゃんと彼氏に見える。
不意打ちのキスシーンもあって、大人になったんだなぁと思った。格好いい。
細かい目線や表情の変化がとても上手くて、孤独な青年が恋する楽しさ、運命に翻弄される辛さを描いている。
有村架純は今回も清楚な良いお嬢さん。
たまには違う面も観てみたい。
三木考浩監督はラブストーリーが上手い。
凛