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アースクエイクバードのmayaのレビュー・感想・評価

アースクエイクバード(2019年製作の映画)
4.6
びっくりするほど良かった。海外が描いた日本の中で一番好きかもしれない。
日本人が死に性を見出すところは、私は「おくりびと」を思い出したが、もっと古典だと古事記でもイザナギ、イザナミ夫婦だったり、他にも似た結びつきが見られる文献があると思う。
禎司、よくぞ小林直己にキャスティングしたな...。海外の人が憧れる日本像のひとつ、村上春樹的な青年を、日本の持つ不気味さ、閉塞感、秘めた暴力性を重ね合わせながら見事にモノにしてる。何も言わないが、いつもカメラの奥からじっと覗かれているような感覚は、海外の人は特に強く感じると思う。
最後の2人のシーンまで、不気味なサスペンスかと思って観るけど、裁判官の彼女のセリフで、この話の本質が突然明らかになり、全てがひっくり返る。本当に見事。
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