方眼

恋をしましょうの方眼のレビュー・感想・評価

恋をしましょう(1960年製作の映画)
3.9
1960年”Let's Make Love”。平和なゴッサム・シティでブルース・ウェインが、クラーク・ケントのように正体を隠して苦学生の女優に恋する話。情報の非対称性を男性側が有利に使う。導入の説明からモンローの歌とダンス、間合いが長くて大丈夫かと思いながらの前半。広報役トニー・ランドールも顔が渋く、面白スピーチを買うくだりもハネない。主人公クレマン家のセットが重厚、出てるオッサン達も濃厚、コメディなのに画面が重い。中盤から脇役が執事的なウィルフリッド・ハイド=ホワイトになり、テンポアップ。本人三連発(バールの喜劇、クロスビーの歌、ケリーのダンス)は長回しで、ここ面白い。ミュージカルと言いながら歌は添え物的。多国籍秘書とエレベーターで決着。不健康なモンローを見せつつ見せない、モンタンの色んな顔、総じて良作ではないが名匠の腕はわかる。あの編み物はなんだったんだろう。
方眼

方眼