柊

沖縄スパイ戦史の柊のレビュー・感想・評価

沖縄スパイ戦史(2018年製作の映画)
4.4
朝一の回はすでに満席。この日2回目の上映になる。もともと小さな箱だから話題性がある作品はこうなる可能性は高いが、久しぶりにパイプ椅子席から、階段座布団席まで満席になっていた。

沖縄戦を学んだ人は多分誰もが軍隊は住民を守らない。軍隊が守るのはあくまで国体である。と知っていると思う。
故に多くの民間人が犠牲になったと言う理屈には何ら疑う余地は無い。でもそれがとても表面的な理解であったと今日知った。
国体を守るという事が具体的にどういう事を意味するのか?国体の前に民間人の命など無いに等しいと言う事。更には国体を守る為に如何に非軍人の民間人を利用するのか、そのあまりにも勝手な言い分を自分の無知と共に刻み込んだ。

そして、当時の軍の規則は大きな反省をみることなく、現在の自衛隊に引き継がれていると言う現実。八重山諸島に配備される自衛隊の基地がどんな危険な未来を意味するのか、一向に減らない沖縄の基地問題が沖縄だけの問題では無いと言う緊張感を私達は知らねばならない。

国体つまりこの国の権力者を守る為に、民間人がどんな扱いを受けるのか、私達は知らねばならないと思う。

繰り返すが、軍隊は決して住民を守らない。
2回目鑑賞。
柊