よねっきー

アラジンのよねっきーのレビュー・感想・評価

アラジン(2019年製作の映画)
4.7
大好きなアラジンの実写化である前に、大好きなガイ・リッチー監督の映画である。俺はこの人の映画に対する姿勢が好き。

ガイ・リッチーの好きなところは彼のパフォーマンス精神だ。彼の映画作りにおいて「小難しい演出」なんて文字はない。カッコよくて、ド派手で、子どもが目をキラキラさせてくれたらそれで良いのだ。だからジーニーはボイスパーカッションを始めるし、ジャスミンはヒップホップを踊るし、アラジンはアクロバットをする。そういう視点のある監督は素敵ですね。巨匠ぶらないところが好き。いつまでも子供みたいに楽しい映画撮ってるところが。

そのコンセプトがディズニー映画の実写化と完璧にマッチしてた、というかジーニーの実写化にマッチしてた。ジーニーとガイ・リッチーは多分めちゃくちゃ馬が合う2人なんですよ。お客様を最高のパフォーマンスでもてなすことが彼らにとって至上の幸福なの。だからジーニーがフレンド・ライク・ミーを歌うシーンだけで満点。これ以上ないミュージカルの形。

最近のディズニーったら伝説にしがみついて、昔の作品の焼き直しばっかやってやがる。新作は怯えて作らず、安全策をとって安全作ばっか上映してる。そういう守りの姿勢がダサくて嫌いなんだけど、こればっかりは正解だったんじゃないかな。なんてったって攻めまくってたもん。キレイでお行儀の良いものなんか見たくないんだよ。汚いくらいの熱意が見たいの。
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