綾

小さな恋のうたの綾のレビュー・感想・評価

小さな恋のうた(2019年製作の映画)
5.0
『小さな恋のうた』に一定の思い入れがあって、聴くと懐かしさで胸がいっぱいになるのは、きっと多くの同世代も同じはず。ああ 良い歌だなあ としみじみ感動した。もちろん『あなたに』も。う〜良すぎでしょ。ライブシーンを観るだけでも劇場に足を運ぶ価値がある。

高校生たちが力の限り輝く姿を見るのも堪らない。
弟がいま高2なので、バンドのみんなが弟と被って涙腺ゆるゆるでした(笑)
かと思えば、マイを見守るシンジにモーレツに感情移入して、感情の大氾濫。あのやさしい眼差し、愛だなあ。

この圧倒的な爽やかさ 一生懸命さ 青臭さに、なんだか高校生活が懐かしくなる。
全くキラキラしていなくて、今よりもっと生き辛くて、青春と呼んでいいのか分からないほど混沌としたあの時間が、いま無性に恋しい。戻りたいとは思わないけれど、たしかに大切に思っている。

この作品には直接関係ないけれど、好きな言葉があって。「たのしかったことも かなしかったことも いつかみんな なつかしくなるよ」という小説の一節。
しんどいことの方が多かったはずなのに、思い返してこんなにやさしい気持ちになれるのなら、生きていくのも悪くないなあと。

あと、何度だって言うけど、映画館で観る映画は至福です。
久しぶりの映画館、環境がよろしくなかった(コソコソ喋り続けるカップルとスマホいじりまくり男に挟まれてた…トホホ)けど、それでもこんなに幸せだ。いつもほんまにありがとう。

それにしても、「あなたに逢いたくて」という歌詞にここまで感情を揺さぶられるとは。会いたい人にいつでも会えること、涙が出るほど嬉しいなあ。
「夢で逢えたら どこへ行こうか? あなたがいれば どこでもいいよ」

全体的に青臭い映画だったけど、そこも含めて青春だなあ 愛おしいなあという気持ちがじわじわ募っています。
今日は『小さな恋の歌』と『あなたに』を聴きまくるぞ〜。
綾