髭ゴリラ

CURED キュアードの髭ゴリラのレビュー・感想・評価

CURED キュアード(2017年製作の映画)
3.6
こんな映画、今まで無かった...

なんて斬新な作品なのだろう。

ゾンビ
ウォーカー
感染者
それらデッド系の映画などを観てきた人
絶対に観ていただきたい。


この話の始まり以前のことは各々が観てきたデッド系映画をイメージして頂ければと大丈夫。


「メイズ」という感染症によって壊滅した世界から特効薬を見出し徐々に復興していったあとの世界のお話。


設定は大雑把 低予算系映画ながら
心理描写等、実に細かく描いている。



感染しなかった者
感染して回復した者
感染から回復出来ずにいる者

回復したからといって
元通りの生活には戻れない
それは、自身の心。そして環境と人。


回復者がいる限り
あれだけ簡単に始末されてきた
感染者にも人権が出る。


実際は、ここまでハッキリとした差別・偏見は起こらないであろう。
しかし、「ゾンビ感染」に限らず
表面化しないだけで、人を拒絶することで
自身や家族の身を守ろうとする人間の行動心理をオープンに示している。


そもそもここまで受け入れられる土壌が
無いのであれば回復者解放しなけりゃいいじゃない。

一度壊滅状態経験しているのに
警戒心薄すぎる。

扉は閉めろ!
自分勝手な行動はしない!

もう、見過ごせない突っ込みどころ満載。

淡々とそれぞれのその後を映し出して
終わっていく映画かと思いきや
後半の展開は無理くりながらも
ハラハラ観れました。

ラストについては
正直意味わからなかったが
まぁ、こんなもんでしょ...


今まで決して考えることのなかったその後を描き
デッドな映画の奥行きを拓いた作品として高評価。
髭ゴリラ

髭ゴリラ