映像と感情が見えないからこそ嘘か本当か分からないミステリアスな雰囲気が凄まじい映画でした。映す構成もさながら、パソコンの操作あるあるな仕草や、SNS上でやりがちな建前と本音をしっかり描写していて凄く面白かったです！そういった意味でPCの画面のみ映すコンセプトよりも、PCの画面で伝えるやり方に面白さがあると思う。
演出は斬新なのは言うまでもないけど、特に序盤で娘の成長過程を映すシーンやそこで使われるOS / YouTubeのインターフェース / Flashゲームで表現するのが好きでした！これがあるからこそ娘や父のことを好きになれたし写真や動画で映る表情や仕草でグッときました。メッセージのやり取り・タイピングの速さやFacetimeの映像の不自然な綺麗さは若干気になるもののパソコンの画面・動作から心情が伝わる作りは面白かった！
ストーリーも常に何が起こるか分からないような構成で、娘の探索のために娘のPCや発信情報を元に探す姿は必死さが伝わる上にSNSあるあるの情報から結論から導き出す難しさをしっかり映しているのが好印象です。結局、感情のない文字の羅列・画像を読み解く上でそこから言える答えが真実かまでは調べきれないし、事件をメディア媒体で伝える際にバックストーリーが見えない以上は第3者の主観で善悪の基準が変わる。そんなSNS上でのやり取りがリアルで映画を見ている感覚が殆どない仕上がりになっていて見応えがあります。そういった意味でミステリーとして凄く楽しめたし、全体的にスマートな作品でした。オススメです！
