ルイまる子

search/サーチのルイまる子のレビュー・感想・評価

search/サーチ(2018年製作の映画)
4.5
正に旬の映画!今のSNS時代をもろに反映しているしめっちゃ面白い!父親が行方不明になった高校生の娘を探す過程が見事。彼女がよく訪れていたSNSの中から交友関係や会話などを細かく洗い出し捜索するのだが、全部がコンピュータ画面で行われており、要は全て映画スクリーンの中にあるコンピュータスクリーン内だけで行われる!リアルライフも全部動画としてそこに映っている。なにもかもがコンピュータだけ?そこに問題があるんじゃないか?と始まってすぐに思ったけど。。。まぁ読みは外れていなかった。しかし二転三転しますから。面白いし父親が古風で炎の決して諦めない男「ダイハード、オンラインバージョン」という感じです。「ベストダディー」と言われたり、軽いジョークがあったり、家族愛がベースになっており娘を思う父の愛や亡くした母の思い出に涙したり、決して飽きさせません。

【この後ネタバレはしませんが若干内容が出ます】警察から言われたこと鵜呑みにしていたが父親がひょんな事からヒントを見つけたり。。彼女のよく一人で行く湖の写真から何かを察しその場所に夜中に突然行ったり。そこから少し真実に近づく。警察はそうは言ってなかったからお父さんの手柄だ。。。父親が度々世代間の違いか若者からすると空振りに熱すぎて、フェイスブックやら他のライブ動画配信SNSの書き込みに逆上しその囃し立てた無記名の人を探し当てて殴ったり、またその殴っている映像がYoutubeやらにアップされ炎上したり、勘違いを重ねたりするあたりいかにもいかにもありそうだ。。他人の不幸を大笑いするのがそもそもこういうYoutubeの娯楽性の一部だし、、、世の中他人の不幸を喜ぶ人は多く半分以上はそういうものだと解った上で皆利用しているのにお父さんは真面目過ぎネットの中でおもちゃにされる、、でもITには強く娘のアカウントに入っていく作業もなにやらハッカーじみてるけどわかるわかる~そうやってやるんだなと思った人多かっただろう。全部面白くて最後までどんどん見せてくれた。

一つ思ったのは、アメリカ映画だが中国系アメリカ人家族の設定だ。嘗てドラマ映画でアジア系の俳優は脇役なら居た。まるでそういう枠があるの?affamative action(積極的差別解消政策か?)なのか、10人の登場人物なら7人が白人一人が黒人、もう一人がヒスパニック、最後の一人がアジア系、という具合だった。アジア系がメインとは殆ど過去に見たことがない。どこかの記事で読んだが、今ハリウッドは中国マネーが入ってこないとやっていけないほど危機的状況だという。中国を敵に回さないよう勿論配役は中国系、考え方価値観も中国人に合わせ、極力中国人から好評を得る映画にしようと画策しているらしい。そう云えば、娘は中国系だから、というわけでもないが白人のクラスメートにハブられてたり、勉強が出来るから同じスタディグループには入れてもらえてたけど仲間と話もしたことない。若干のイジメがあったらしい彼女のクラスでの立場が描かれていてイジメてる側は白人という構図になってはいた。この状況は中国系へのゴマすりか?なんにしろ、面白い映画でした。

【註】キナ様のご指摘で中国系でなく韓国系アメリカ人だと知りました。中国資本を目論んでる事は間違いないのですが、韓国でしたね!失礼しました。
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