ノラネコの呑んで観るシネマ

GODZILLA 星を喰う者のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

GODZILLA 星を喰う者(2018年製作の映画)
4.1
三部作関係編。
面白いが、完全に話畳みますモードで、ほぼここまで積み上げてきた葛藤の帰結する先を巡る会話劇。
前2作の様な対怪獣バトルアクションは全く無い。
人間が人間たるが故、ゴジラとの戦いに絶対に勝てないとしたら、人間にとって一番の救済とは何か。
自らを生贄として、ゴジラと共に滅びることを望むのか。
それともどんなに惨めだとしても、運命に抗い生き続けるのか。
終わらせ方を巡る、ハルオの内的葛藤が全てだと言っていい。
滅びの使者としてのギドラは、前作のメカゴジラシティほどのハズしを仕掛けてはこない。
ぶっちゃけハルオとメトフィエスの禅問答としては、これしか無かったと思うが、もう少し動的にゴジラvsギドラに絡ませてられなかったか。
タマゴのなんちゃらはやっぱアレだったけど、おそらく次のシリーズを見据えてるんだろうが、ちょっと出し惜しみし過ぎな気が。
アニメーションという手法だったから出来た、非常に自由な発想の作品だと思うが、三部作並べてみると、一番映画的で面白かったのは第2部だな。
あとハルオの最後の決断は心情としては分かるんだけど、あれだとそれまでの行動原理と突然真逆になっちゃうじゃないか。
ある人物のアイディアを葬れば良いのだから、別の方法もあったのでは。
というか、別の方法の方が良かったのではと思った。
ブログ記事:
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