コーディー

町田くんの世界のコーディーのレビュー・感想・評価

町田くんの世界(2019年製作の映画)
3.9
町田くんの辞書には悪意どころか善意という言葉も載ってない。
人間愛が考えずとも無意識に行動させる聖人の域だった彼が好意の先という考える事例と遂に出会す。嘲笑の対象だった彼が微かに人間味を帯び乱れる時、その一生懸命さに世界は感化されファンタジーは終わる!何これ〜w好き!

新人俳優2人を主演に置いた初々しくも不器用過ぎる恋模様。辛気臭いし、もどかしいけど一生懸命という説得力は安さや穿った視線をも超越する。そして未熟な2人をサポートするように周りを固める豪華な面々。けど支えているかと思いきや未熟な2人に感化、惑わされる流れは良いね!

分け隔てなくの壁、その先にあった町田くんの正直な気持ち。善意や悪意という生々しい感情を描きながらもどこか寓話的な雰囲気漂う世界。そしてあのラストw石井裕也監督の〝わからない〟に対するひとつのアンサーとしては突飛なようでしっくりきたしw特に池松くんの切迫は考えることから逃げさせないw

ヘンテコな映画やし正直主演の演技にムラはあったけど何となく応援したくなる二人の爽やかさ、この試みは成功なんじゃないかな〜
あと前田敦子がめちゃ良い!役柄のおかげってのもあるけどこの安定感とスクリーン映えは大したもんやな〜
そして池松君には超笑わせてもらったな〜最高!