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つかのまの愛人のnagashingのレビュー・感想・評価

つかのまの愛人(2017年製作の映画)
3.5
ガレル版『ペルソナ』? わりと等身大のジャンヌにたいして、アリアーヌの安定しない肖像が異様すぎる。得ていた愛を失ってしまう女と、失ってしまった愛をとりもどす女が交差するつかのまの交歓。若い娘は別々の入口から別々の出口へと抜けていき、いずれにしても中年男のそばにはなにものこらない。『君の名前で僕を呼んで』のときはピンとこなかったけど、エステール・ガレルちゃんが兄貴とクリソツ。親父の映画のなかで同じように歩道を歩かせられるとほんとうにそっくりだと思った。ジルが浮気を思いとどまったタイミングで下りてくる店のシャッターがすごい。
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