トールキン

ビューティフル・ボーイのトールキンのレビュー・感想・評価

ビューティフル・ボーイ(2018年製作の映画)
3.8
ほとんどBGMもなく展開の起伏もそこまでなく淡々と話が展開されていくけど惹きつけられるものがあった。ほんのごく一部に過ぎないけどドラッグについての恐ろしさがひしひしと伝わってくるし、実際のことなんて全く想像出来ないけどアメリカではほんの日常的に出回ってるらしいから本当にゾッとする。
そして作品を通してあくまで客観的でしか見れないけど何度も何度も同じ過ちを繰り返してしまうその苦しみは当事者とその関係者にしか分からない。正直、何回同じ目に遭えば分かるの?ってつい思ってしまった。この作品のモデルになった人物は今でもドラッグと向き合って正に自分自身と戦っているんだろうなって思う。

さらに、父親役のスティーヴ・カレルがめちゃくちゃ不憫に思えた。親の心子知らず、どれだけ気にかけたり心配しても息子に振り回されっぱなしで翻弄される姿に何とも悲しい気持ちになる。それでも我が子を信じ続け目一杯の愛情を注ぐ親の姿にグッとくる。
ティモシー・シャラメはハマり役と言っていいくらいの役どころでドラッグの影響による虚ろな表情や堕ちていく姿がとても印象的だった。
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