コーディー

ビューティフル・ボーイのコーディーのレビュー・感想・評価

ビューティフル・ボーイ(2018年製作の映画)
3.8
思ってたより重たかった、、

幾ら愛を注ごうと目の前にいる最愛の息子は薬物に壊されていく。献身、擁護思いつく全てを試し愛で包もうとするも届かない遣る瀬無さとそんな父の想いを理解しつつも心を上回る薬物汚染の深み。終焉なき家族を取り戻す闘い、限られた更生の道を前に寄り添い祈るしかない。

更生を目指す側も支える側も限界まで心を擦り減らしながらギリギリのとこで繋がり何度も同じ事を繰り返しながらも投げれば終わりの残酷なループを廻り続ける。そんな声にもならない悲痛な想い、静かな叫びが聞こえてくるようで只々苦しい。カレル&シャラメが素晴らしい!

事情はどうあれ無知か好奇心かふとした機みで逃げる道を間違えのかな、愚かな行為だが愚かな人間ではない。時折挟まれる回想が父と子の戻れない日々を虚しく映し、父の心情を察する度に胸が詰まる。カレルの術なく焦り打ちひしがれる表情、静かな演技か堪らなく刺さる。重たい内容に反した映像の美しさも情緒を揺さぶられました。

あと久しぶりにERのアビー先生ことモーラ・ティアニーが素敵な役で出演しててERファンとしては嬉しかったですw