ミヤサン

ビューティフル・ボーイのミヤサンのレビュー・感想・評価

ビューティフル・ボーイ(2018年製作の映画)
3.9
薬物やアルコールに依存することが問題なのではなく、問題から逃げる手段にしている。
これがすごく印象的だった。苦しいこと、虚しいこと、そういうことに落ち込むときにたまたま薬物が近くになかっただけで、誰でもに起こりえる病気。
虚しさややりきれなさは人を壊す。

薬物中毒になった人や、それを支えたくてもやり方が分からない人、誰も責められるべきではないんだろうな。
この映画を観てるとつい、父親のやり方は間違っていると感じるけど、「救おう」という思いは確かにあって、何度も落ち込んでしまう息子に、ある意味裏切られていると感じてもおかしくないんだと思う。…でも、立ち直ろうとしてる息子に「信じてるけど証拠が欲しい」って言うのはまずかったと思うなあ、やっぱり。


立ち直れるかもしれないという気持ちが何度も裏切られ、ニックと一緒に落ち、家族のようにやりきれない気持ちを感じる。
観てる最中より、見終わってから彼らを思って涙が出てくるような作品でした。


ティモシー・シャラメ、本当に天使のような美しさで、中盤の横顔のシルエットを見たとき息が止まった。一滴の涙も、きれいな指先も、どこもかしこも美しすぎて好きすぎて、余計に映画に感情移入しすぎ、苦しい。
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