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神と共に 第二章:因と縁のblacknessfallのレビュー・感想・評価

神と共に 第二章:因と縁(2018年製作の映画)
3.2
第二章は縁と因のサブタイトルどおり縁と因の話だった。

例の3天使の過去が明かされる。一応前作で怨霊化した人の裁判で話は始まるんだけど、メインはこの3人の過去、特にリーダーのハ・ジョンウにズンズンスポットが当たっていく。
これだけでもけっこうな情報量なんだけど、そこに本来は寿命が尽きて冥界の裁判に召喚されるじいさんを下界に繋ぎ止める、ルール違反を犯す神様、マブリーa.k.a.マ・ドンソクのエピードも入り込んでくるという、ミルフィーユな構成。
3つの話が代わりばんこで進行していくから、かなり忙しい笑

正直、第一章ほどハマらなかった。特にメインのハ・ジョンウとその仲間2人の因縁話と帰着点があまりになんと言うか昔ながらの因果応報、儒教の道徳観が強すぎて辟易した笑
これだけでトリッキーでおもしろい設定の冥界裁判を使って孔子が言ってたようなアナクロで場合によっては呪いにしかならないような道徳話を説かれるなんて、、笑
ハリウッドのSFやファンタジーは作品のメッセージは現代に見合った理想を提示するじゃん?そういうのを期待してたんだよな。
この映画のメッセージって日本なら日本会議系保守なんかと親和性が高い抑圧的なもんなんだよな。
娯楽超大作でこういうメッセージが選択されるから、それへのカウンターとして「82年生まれ、キム・ジヨン」みたいな良しとされる社会通念や道徳に魂を殺される人を画いた映画がヒットしてるのかな?てなことを思ったり。

でも、マ・ドンソクのパートはおもしろかった。
マ・ドンソクは神様なのに冥界のルールを破って寿命の尽きたじいさんを下界に留め守ってるんだけど、理由がこのじいさんが死んじゃうと幼い孫が孤児になっちゃうからなんだよ。
マ・ドンソクも人間の姿でこのじいさんと孫と生活を共にして何くれとなく色々めんどうみてる。
とは言え、いつまでもルール違反はできないから、じいさんを冥界に連れて行く前にせめて孫に一人で生きていけるだけの財産を残してやろうと、なけなしの貯金をファンドに注ぎ込むんだけど財産増やすどころか多額の損を出してマイナスになっちゃってんだよ😂
マ・ドンソクは神様だけど下界の経済を操る力とかはないみたいで、、しかも屋敷神という神様であれだけ凄い肉体を持ちながら人に暴力もふるえない。
なので借金取りの暴力にもやられるがまま笑
要するにじいさんと孫を助けたいのにほとんど役に立つことができてないんだよ笑
ファンドで借金作ったことをハ・ジョンウ組の天使に「マンションでも買っとけよ」呆れられると「ファンドは絶対上がるんだ!」と負け惜しみを言う始末、、笑

この相手のことを思いやるがゆえに怪しい話に飛びついて財産を失うって「無双の鉄拳」とまったく同じなんだよ。この時は奥さんを楽にしてあげようと変な投資話にのって大損してたし笑
気持ちは優しいけどやることがトンチンカンなナイスガイをいつもの愛くるしいマブリー・モードで演じてくれたので観てて温かな気持ちになれた笑

マ・ドンソクが救いだったな、居なかったから飽きて観るのやめてたかも笑
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