なみき

愛がなんだのなみきのレビュー・感想・評価

愛がなんだ(2018年製作の映画)
5.0
ものすごく痛々しくて、針でチクチク刺され続けるような気分でした。あの相手の連絡を待って時間を潰すとか、いつでもたまたまちょうどいいようなふりをして会いに行くとか、めちゃくちゃわかる。私のなかのテルコちゃんがずっとじたばたしていました。

いやでも、あのほんとにだめなマモちゃんもわかるんですよね。わかるというか、特にモテたことがなく地味で、周りと一緒に浮かれることもできないひとが、いきなりふっとひとりのひとに好かれて、それに寄りかかってだめになっていく感覚。あれも間違いなく私のなかにあります。両方が私の心にはいる、だから常に痛かったんですよね。

それにしても、派手さがないのに情報の豊かな映画でした。目線や表情をじっと見てしまう。「こういう話ならラストはこうでしょ」という王道を仲原くんの方でやって見せて、テルコちゃんのストーリーはむしろ落ちるところまで落ちてみせるというのも面白かったです。
なみき

なみき