ゴシちゃん

みとりしのゴシちゃんのレビュー・感想・評価

みとりし(2018年製作の映画)
4.0
娘を事故で亡くし、生きる目的も希望も無くしてしまった定年間近のエリートサラリーマン(榎本孝明)
更に同期の友人さえも病気で失った主人公は、その友人の墓参りで彼の看取り士であったという女性と偶然出会う・・・

効率や成果を追い求めて生きてきた男が、身近に死を体験する事によって本当に大切なモノとは何か?人生そのものを考え直していく。
そんな内容のこの作品、主人公とほぼ同年代となる私には、どこか他人事とは思えない内容でありました。

作品の中で、いろいろな死にゆく人たちが描かれています。

この作品の中でも何度か繰り返されたセリフ
「家に帰りたい・・・」は
もう20年近く前になりますが、30代で亡くなった私の弟が同じ事を言っていた事を思い出しました。

劇的な展開がある映画ではありませんし、どちらかというと地味で娯楽性も少ない作品ですので、特に若い世代の方々にはあまり理解される作品ではないと思います。
でも、私自身のそんな経験もあった為か、この映画の作り手たちの真摯な思いを感じられた作品でした。
ゴシちゃん

ゴシちゃん