主人公のカルリートスが美しくて、いくらでも観てられる。大人と子ども、男性と女性っていうふたつの対立軸の中間地点がそれぞれ交わったあたりにある美、って感じな、危うい美しさ。そして、美しさそのままの危うい場所に立って、危ういことをしてるのが彼な訳で、この子どうするんだろう、どうなっちゃうんだろう、って目が離せなかった。
彼だけでなくて少しのグロさとかおじさん達の小汚なさとかスパイスになってる画面の美しさもとても好みでした。ちょっとしたエピソードとかも、すごく好きなのがいろいろあった。
最後の場面で、ママの言葉は真実だったのがね。この子はもう、こういう子なんだ、って思うしかなかった。
追記
金曜日仕事しながらなんだかこの映画のことばかり考えてしまい(仕事しろ)、再び観てきました。
中毒映画だねこれ、1回目観たあとより2回目観たあとのほうがまた観たい味が強い。
パンフも購入しましたが、ポストカード集にもなってて、美しい画面をそのままの色彩で何枚も何枚も切りとってて、繰り返し眺めてます。
あとサントラがポップな名曲ばかりで、youtubeで何度も聞いてしまいました。ドライブしながらエンドレスで聴いたら絶対ご機嫌になれそうなのでサントラぜひ売って欲しいです。
さらに追記
地元ミニシアター最終上映日に3回目観てきました。最初は7:3くらいの割合で犯罪ものとして観てたのですが、2回目は4:6、3回目は1:9くらいの割合で恋愛ものとして観てました。
カルリートスが、テレビで歌うラモンを「フランク・シナトラみたい」っていうの、ラモンの「マリリン・モンローみたい」への返事みたいなものなんだろうけど、そこに込められたカルリートスの秘められた思いとか考えると、うおお、ってなりました。多分ラモンはなーんにも気付いてないし、「マリリン・モンローみたい」も深い意味はないよ。なのに。ヒロインとしてのカルリートス、もう、切なすぎる・・・。
またまた追記
実家の近くの映画館で4回目。
生きてるから音楽があれば踊りたいし、気になる絵は自分の部屋に飾りたいし、イヤリングつけてみて似合うの確認したいし、好きな男に煙草の煙吹きかけたいし、そばにいて欲しいんだ。犯罪とか人殺しには共感しないけど、もうそこは完全に共感。ずーっとこの映画が気になってたのはきっとそういうこと。シンプルなことをシンプルに美しく表現してくれてありがとう、好きすぎる。ってことで星の数だいぶ増やした。