なるほど、こう来たか。
緊急通報のオペレーターが、誘拐事件に挑む話というので、てっきりハル・ベリー主演の「ザ・コール 緊急通報司令室」みたいな映画かと。
まあ実際、話の型枠はそうなんだけどね。
舞台は緊急通報のオペレーションルームのみ。
全ての情報は通話の音で伝えられる。
しかし、この映画はタイトルや宣伝を含め、「音だけ」を逆手にとって、見事なミスリードをやってのけるのだ。
主人公が本職ではなく、問題を起こして臨時にオペレーターをさせられている刑事だというのがミソ。
誘拐されたという女性と交信するうちに、彼は本来の業務を逸脱し“捜査”をし始めちゃう。
誘拐事件は一進一退のまま、緊張感を持って推移するのだが、ある瞬間に世界がガラッと変わる。
ここからの展開は、主人公がずっと心に抱えているわだかまりに対する、“気付き”を与えてくれる。
そして、意味深なタイトルの意味は。
内容は全然違うのだけど、作品の言わんとするところは、ちょっと「フライト」を思い出した。
ネタバレ厳禁作品ゆえ、公開されたらサッサと観るべし。
