一言で怪作。
アイドル志望の主人公が、地域の東西南北の高校から目立つ生徒を集めてアイドルグループ、その名も「東西南北(仮)」を作ろうとする。
ちなみに彼女は東。
これ主人公のキャラが強烈で、アイマスとかのキラキラアイドルアニメを期待するとびっくりする。
彼女は自分大好きな仕切り屋プロデューサー体質で、成り上がるためなら手段を選ばない。
グループを作るのもメンバーの魅力を利用するためで、東西南北から集めたのもメディアから取り上げられやすくするため。
メンバーにもアイドルになりたいと言う真意を隠し、大人たちをも手玉に取る。
努力が実って一度は目的を達成するのだが、他人の心が分からない未熟さゆえに、グループを維持できる訳がない。
アイドルアニメのはずが、承認欲求モンスターのディープな心理劇を見せられるとは思ってもみなかったよ。
まあ我が強すぎるけど、成長途上の少女の話なので、ちゃんと救いはあるのだけど。
このかなりダークな話を、元乃木坂の人が書いたと言うのもある意味コワイが、そもそもアイドルになりたい人は、こう言う部分を持ってないと無理なのかも？と思わせる説得力がある。
主人公の贖罪の物語と言う意味では、「聲の形」に通じる部分もあった。
