事前評に違わず緊急電話対応室内だけで物語が展開する、製作陣の熱意が伝わってくる意欲作。
こういった特定空間のみで物語が展開されるという評判は法廷ミステリなどでも評として見られるが、それでも物語に深みを持たせようと法廷外での描写があるのが常。しかしながら今作はそういった対応室外の描写が誇張抜きに一切存在しない。
受話器越しの声を縁に物語を読み取らなければならないというのはなかなかに頭を使う一方で、ハマる人には間違いなくハマる作品となる。
話の展開としてはミステリ作品に慣れている人間が視聴すれば予想はできる反面無理筋でもないので、声だけからここまで展開できれば上々だろう。
しかし邦題は"the"をつけなくていいのでしょうかと作品に関係ないところがとても気がかり。