2022.04.09/087/GYAO
胸に蝶の刺青を入れている〝パピヨン〟と呼ばれた金庫破りと偽札づくりの天才ドガの脱獄劇。スティーヴ・マックィーンとダスティン・ホフマンが共演した名作のリメイク。
かつてイージーリスニングと呼ばれるインストルメンタル曲をよく聴いていた時期があったけど、その中でも好きだったのが哀愁漂う〝パピヨンのテーマ〟。〝グレムリン〟や〝オーメン〟などの映画音楽を数多く手掛けたジェリー・ゴールドスミスの名曲。この年のアカデミー賞の音楽賞にもノミネートされているけど、受賞したのは〝追憶〟と〝スティング〟。どちらも映画音楽の定番中の定番なのに作品は観たことがないという、サントラを持っているのに映画を観ていない謎のパターン。
〝ゴジラ〟のハリウッドリメイクで〝ゴジラ〟や〝モスラ〟のテーマ曲をかけてくれたので、リメイクの本作もどこかで〝パピヨンのテーマ〟が流れるのを期待したけど、著作権の問題がクリアできなかったのか、オリジナルにとらわれたくないと思ったのか流されなかったのは残念。
オリジナルを観ていないので比較はできないけど、本作は脱走劇としても友情を描いた人間ドラマとしても見応えがあった。刑務所での地獄のような強制労働と独房での仕打ちが延々続いて、こっちまで拷問にかけられたような感じ。最後の選択は、それはそれでありと思えた納得の結末。これが実話ベースって凄すぎる。
