【サラがドン!とお肌見せるけどね】
カリコレ2018上映物件。気にはなるも劇場行かず、今回レンタルしたがそれで充分だった。
エグゼクティブ・プロデューサーでもあるサラ・ガドン主演の、丁寧なる自己満映画。反発は感じぬ美しいつくりだが、物語が普遍性なき他人事で、見ていてどうでもよくなる。
清潔感あるサラ美には浄化性あり、裸になるとそれが異化する深みはよかったが。
父の死を知らされた娘が、顔も知らなかった彼の、大きな空き家に忍び込んで起きる事件…という仕立ては惹かれるのに、その事件がありきたり。
超現実とも行き来するがどっかで見た仕掛けだし、説得力極薄。前半で、物語の上限が見え透いてしまった。
父親のある秘密が暴かれるが、今じゃ騒ぐほどのことでなく、むしろ騒ぐと差別思想に膨らみ見えてしまう。旧式の潔癖症が面白さの足を引っ張っている気がする。これはよくも悪くも、サラ・ガドンの個性とも連動しているようだけど。
サラ・ガドンのボーイッシュな魅力を引き出す仕掛けは面白いが、ただの仕掛けで終わってしまい、ただ男装したかっただけかね?と鼻白む。
全般、こういう役がやりたかったんだねえ…という彼女の意思表示は伝わるが、それで観客が楽しめるかどうかは、別のことだ。
地味美人ゆえもあってか、カメレオンとなれる資質や、演技の幅は再確認できました。実年齢30過ぎだが、今回は少女のような揺らぎを見せ、これが違和感ない。
また、やっぱりカナダ美人は、カナダの冷ややかな空気に嵌りますね。
バイオレンス母ちゃん役の、ロザンナ・アークエットって、若い頃のルックスは(おっぱい含め)大好きだった。年齢的にもう、こんな役しか来ないのかなあ。
TOTO「ロザーナ」のミューズでもあった魔性を、熟女版でもう一度くらい、炸裂させてほしいもの。
<2018.10.16記>