面白かった！
原作未読なのだが、映画は現時点で50巻を超える遠大な物語の、わずか5巻分だという。
だからだろう、漫画原作にありがちな無理なダイジェスト感があまりない。
お家騒動で王宮を追われた若き王を、奴隷の少年が救うというサクセスストーリーが無理なく展開。
佐藤信介だからビジュアルは文句なし。
やはり、中国の撮影所の巨大セットが大いに効いている。
山崎賢人と吉沢亮を軸にしながら、ムッチャカッコいい長澤まさみや、今までで一番キュートな橋本環奈、美味しいところをさらって行く大沢たかおの大怪演など、脇のキャラ立ちも見事。
舞台が古の中国だからか、セリフも時代劇言葉ではなく、基本現代語。
山崎賢人のキャラクターなど完全にオラオラ系ヤンキーのノリなのがおかしいが、これはこれで良いと思う。
アクション活劇としても質・量ともに十分な見応え。
シネマスコープサイズが映える邦画は久しぶりだな。
惜しむらくはクライマックスが王宮の中だけの戦いになってしまって、せっかく集めた軍勢が生かされないこと。
撮るのも大変だろうが、駐屯地から王宮へ向かう兵を阻止する山の軍との合戦があれば、更にゴージャスになったのでは。
いずれにしても、「るろ剣」以来の続きが観たい漫画原作映画だ。
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