このレビューはネタバレを含みます
ハクソーリッジのようなメッセージの映画かと思ったら
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を通って、しっかり塚本晋也作品になってた。
画面が不自然に急に暗くなったり、
時系列的におかしいというか、謎のカットが挟み込まれてたり、
なんであのおじさんはそんなに主人公に執着するのかといった動機とか、
いくつか納得いかないところはあったのは事実。
塚本晋也作品のトレードマークである大袈裟な音楽と効果音も健在で、やはり気になる人は気になるかもしれない。
しかし時々こうやって塚本晋也作品を観ることが自分にとってはとても重要というか。
音とかも含めて相変わらず鋭くて尖っていたから、あぁー俺はいま塚本映画を見ているぞ〜と心地よい気分に浸っていた。
さすがに殺陣シーンではもう少し手ブレやズームを抑えてもっとしっかり見たかったが、
登場人物たちが現代のイデオロギーの違いをしっかり表しているのは見事だった。
塚本が保守で、
池松がリベラル、
蒼井優が一般的な位置にいて、
輩たちがネトウヨのような存在。
もし塚本晋也監督が大きな予算で映画を撮ったならどうなるんだろう、といった興味はあるが、この低予算感がもはや塚本晋也作品なのだなと思ってしまう。
にしても昨今の、役者としての塚本晋也がものすごく良くて、その姿をもっと見たいと思う。
