このレビューはネタバレを含みます
「卒業」みたいにさらわずに、お互いに感謝を述べ合う結婚式なのね。
「卒業」世代でそれに感化されてしまった世代からすれば、なんともきれいごとでもあり打算にしか思えない。裏返すと知らず知らずにのうちに創作には強いカタルシスを望んでいるのかも。
とはいえ「現実」の世の中では本作以上に誤解やわだかまりや後悔や未練などがごちゃごちゃのまんま、感謝というきれいな気持ちの浄化も出来ずに時が経つのを待ち、忘れていくのかな。
恋愛と結婚、あるいは愉しむのと生活は違うという面もある。女性からすれば、相手からお前のせいで上手くいかないのかもと思われるような相手とは結婚はしないのは確かに賢明な選択なのかもしれない。
その意味では恋愛と結婚をどう切り分けるのか、を上手に示したテクストかもしれない。