最高です。泣きました。
事件やコロナを乗り越え、完成させ、劇場公開まで漕ぎ着けてくれたことに感謝しかありません。
丁寧な作画による景色は息を飲む美しさです。豊かな表情や瞳の描写も緻密で繊細であり、胸を締め付けられました。
代筆を依頼する病床の少年の物語は涙なしには見れません。
そして本作は何より主人公ヴァイオレットの成長も見逃せません。
ヴァイオレットは手紙の代筆をする中で、人の心を知って、自らの心の豊かさも取り戻していきます。今作はまさにその終着点であり、自分の心の内を知り、その思いを伝える姿が描かれます。その過程が愛おしく、胸に迫るものがありました。感涙必至です。
心の内を人に伝えることってなんて難しいのでしょうか。私自身、自己表現が苦手で、作中における不器用な人達には共感しっぱなしでした。
手紙の良いところは、慎重に言葉を紡げるところです。自分でさえわからなかった心の内を、落ち着いて書くことでまとめられることができます。面と向かってもないので、照れる心配もありません。
そしてその言葉は形として残るのです。スマホがこうして発達した社会においても、手紙は褪せることのない素敵な伝達手段だと思います。
そして、手紙にしても電話にしても、はたまたLINEにしても人に思いを伝えることは実に尊いことだと思うのです。
エンドロールも感慨深かったです。アニメーション、それに限らず映画というものには本当に沢山の人が関わっているんだなと感じました。この作品に関わった全ての人に感謝を伝えたいです。
