恐怖映画の金字塔的作品『シャイニング』の続編にあたる今作。
前作『シャイニング』はジャック・ニコルソンやシェリー・デュヴァルら役者陣の迫真の演技、秀逸なカメラワークと音響など“見せ方”に見所があり、物語はエンディングも含めて謎が多い印象。
一方で今作は、謎に包まれていた能力“シャイニング”にフォーカスを当てた物語となっており、どちらかというとストーリーに見所がある作品に仕上がっている。その意味では狂作『シャイニング』を期待していた冒頭はいまいち乗り切れなかったものの、全く毛色の違う作品だと割りきってみるとこれはこれで面白い。
ホテルを走り回る三輪車
例の破壊されたドア
“MURDER”の文字
展望ホテルの悪霊達
『シャイニング』での強烈な記憶と共に徐々に前作へと繋がってゆく物語構成にもとてもぞくぞくさせられる。
強いていえば、悪役ローズのビジュアルや彼女が能力で幽体離脱する場面など、どこか安っぽくみえてしまう描写がいくつか気になってしまった。
とはいえ、ストーリー展開といい前作との繋げ方といい、期待値が高まってしまう名作の続編としては十分に楽しめる内容だった。
