ふっくー

ドクター・スリープのふっくーのレビュー・感想・評価

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)
3.4
記念すべき?!666本目のレビュー作品。
本当は「オーメン」にしようかと思ったんですけど、随分前にレビューしていたことをすっかり忘れていましたので、今回はホラー映画の今作を666本目に採用!!!

スティーヴン・キング原作でスタンリー・キューブリックが描いた最凶のホラー映画「シャイニング」の40年後を描く続編。
監督・脚本・編集にマイク・フラナガン。「重視したのは、キングとキューブリック両方のシャイニングに敬意を払うこと」とインタビューで答えているように、どちらの作品にもしっかりと生かした要素を盛り込んだ傑作。

オリジナル版「シャイニング」ではオーバールックホテルのセット建設に2年間かかったが、今回はキューブリック財団の絶大な協力により、設計図を元に約6週間で完璧なまでのセットを完成させたのも驚き。

前作で曖昧だったダニーが持つ超能力「シャイニング」を今回全面的な話のスポットに当てており、中盤まではその超能力を持った者たちの葛藤や、その能力を悪用しようとする集団、そしてその超能力を使ったサイキックバトルも盛んに盛り込まれている。見方によってはミュータント達の戦い、そうX-MENのように見えるかも?笑。

途中回想シーンで、小さい頃のダニーや、前作生き延びた後の後日談、三輪車をバックから追いかけるシーンなど、オリジナル版をリスペクトした演出がちらほら。ジャック・ニコルソンのそっくりさんがちゃんとジャックを演じていて新鮮でした。
ダニーが父親にされたことを今作ではダニー本人が色んな場面でやっているのはファンサービスで、笑ってしまった。

唐突に変わるカット割、シャイニングを持った者たちの謎などが掘り下げて語られていない、不気味な音楽と地響きのように鳴る重低音など、何かはっきりわからないけど、怖くて不気味といった雰囲気はまさに「シャイニング」そのものでした。

あの呪われたホテルに再び訪れる後半は、最高の一言。
血のエレベーター、237号室の老婆、バーテンダー、双子の女の子、手斧、全てが最高!!!
中盤までの超能力者の話でいまいち盛り上がらなかった人でもこの後半のホテルで確実にアガること間違いなし!!!!
それだけでも観る価値は充分にあると思います。

自分が見た映画館はオリジナル版のシャイニングを絶対に見たことがあるであろう年配の方それぞれ3人、そして同じ時間枠に上映していたアナ雪2を差し置いて「ドクタースリープ」を選択した高校生カップルがいましたが、アナ雪を差し置いた彼らはちゃんと楽しめたのだろうか。。
ふっくー

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