TakahisaHarada

僕はイエス様が嫌いのTakahisaHaradaのレビュー・感想・評価

僕はイエス様が嫌い(2019年製作の映画)
3.8
「信仰」が大きなテーマだけど、ゆら君が直面する「友達」「死」みたいなところもテーマになっているので取っ付きづらさは特に感じずに観れた。海外ではイエス様のシーンで笑いが起こってたらしいけど、その感覚はさすがになかった。最後にチャド・マレーンだと分かって笑ったぐらい。

信仰に関して、ゆら君の疑問は当然だと思いつつも、先生の言っていたことが一つの答えだと思った。かずま君が亡くなる前のお祈りのシーンで、先生は教室にいる皆の不安が和らぐよう祈っていた。信仰は何かを叶えるものではなく、偉大な存在を信じ安らぎを与えるものだと思う。

ゆら君とかずま君の出会いのシーンはめちゃ共感度高かった。友達との最初の出会いってあんな感じの偶然で、もう思い出せなかったりするなーと思った。かずま君みたいな人気者と仲良くしてると、友達の友達だけど話したことないみたいな存在(映画ではネリケシの子とぽっちゃりした子)が出てくるっていうのも小中を思い出して懐かしいなと思った。
流星群が見れなくても一緒にいて楽しいのが友達、別れのとき損得勘定抜きに何か行動を起こしたくなるのが友達ってことだったんだろうか。

死に関しては分からないことが多かった。お爺ちゃんの障子とか、遺影目線のシーンとか、何を表してたんだろうって感じ。

是枝監督と同じように子役に台本渡してないとか、女子に興味が出る前の少年期を撮りたかったとか、子供と大人の目線に絞るために意図的に15~25歳の人物を登場させてないとか、監督がインタビューで色々話してくれてるので面白い。