あかみあか

マンディ 地獄のロード・ウォリアーのあかみあかのレビュー・感想・評価

4.8
監督の好きなもの見てきたものやりたいことが全部ギュッと詰め込まれた感じ。

80年代を感じさせる演出を始めダークファンタジーでもありホラーでもありオカルトでもあり本当色々で一つのジャンルに収まんない。

この時代にこれははじめての感覚すぎて現代にカルトムービーが降臨したと神々しくさえ思った。

伝わってくるのはレッドの怒りだけじゃなく監督の持ってる何かも観客にぶつけてきててそれを思いっきり食らわされた。

パンフで監督のインタビュー読んだらここまで書いた率直に感じたことまんま監督言ってたので、スクリーン越しにそうゆう感情みたいなものがドカンッと出て観客がちゃんとキャッチできてるってすげー。

監督はお父さんの現場で少し携わったことあるけど学問としては学んでなくて映画の伝統的な表現手法を知らないんだとか。だからこそ縛られない独創的なものが出来上がったんだなと。

例えば曲作りとかでも感覚で作る人の曲は基礎がしっかりな人にとってはなんでここでこのメロディーにいくの?このコードにいくの?なんでこんな展開になるの?って『??』で困るだろうけど、わかんない、だってそれがステキだと思ったから、で作ってみたらとんでもないけど今までにないような個性的で独創的ないいものできたね!って感じ。

例えがアレなんですけど…わかりやすくゆうと50TA(狩野英孝)みたいなもん笑笑。形にとらわれないってゆう。それって奇抜で笑えるんだけど心に残るしなんか好きだし気づいたらクセんなってて口ずさんじゃってるみたいな。

ベースは多少なりとも大事ですが時には知りすぎてないほうがトリッキーなものが生まれたりするものですよね。だから子どもの発想力はすごいんでしょうな。


最初に出てくる詩もカッコよすぎだろ。わたしもあれ言いてーーって思ったけど抜粋先がアレなんでヘタに言ったらアカンやつやと躊躇う。でもカッケーの。


とまぁ色々書きましたが正直ニコの復讐ものだし武器も武器だしといつもの顔芸や雄叫びを楽しみにしてたんですよ。ところがどっこい、笑うとこなんかないどころか、すごくいい(あ、とか言って2箇所くらいは笑ったかもw)ここにきて新境地開拓?


なんかこの人って不思議と色んなジャンルハマれるんですよね〜〜前もニコがディズニー?って思ったけどその『魔法使いの弟子』とかもすごいハマっててカッコよかったりして。時々それはどうゆう感情なの?ってゆうワケわからない感情表現の顔芸もサイコーだしね!


ただセリフが少ないのと映像も暗めなので前半はカメラが揺れてるのか自分が揺れてるのか分かんなくなるくらいウトウト船漕いでしまって。ふと見渡せば周りのみなさんも前半は割と船漕いでる方々が多くてここは船乗りがたくさんだな〜と。みんな一丸となって大航海し嵐ではなく嵐の前の静けさを乗り越えました。


そして静けさを乗り越えた先に怒りに震えるブリーフのニコが嵐のごとく現れた瞬間わたしも含め皆さんの背筋がピーンのストレッチ入れて〜の前のめり。映像もすこーし明るくなるのでやっと来たかー!と腕時計見たらそこに辿り着くまで1時間半くらいはかかってた笑。え、長くね?そんなに船漕いで航海しちゃってたのわたし達?!!想像以上に大大大航海してたみたいじゃないの!いろんな意味でビックリ笑。


そこからは怒涛の復讐祭りで片時も目が離せない。だが疑惑。あのアクションは本当にやってるのか?ゴーストライダー1の時は彼はおサボりしてたようなので影で顔が見えない所は怪しいような…笑。


でも今までのニコのアクションの中で一番キレッキレに見えました。カッコよかったよ。チェーンソーで戦うのもお手製の斧でバシバシいくのもよかったよ!長ーいチェーンも使うし炎も上がる。そりゃ予告の代表作に『ゴーストライダー』と書くわな(以前なんで代表作ゴーストライダーにしたんだろうってツイートしてる方がいたのでw)


でもあの斧の型があるってことは前にも作ったことがあるのかい?レッド。あの型作るだけでもけっこう時間かかると思うんだ。ん、まぁいいよね、うん、いいよ、この世界にはそんなこと関係なかったね!


そんなこんなでマンディTシャツも買い元々そんなないプライドを多少捨てて人が少なくなってきたかな〜って時を見計らって、絶対やろうと決めてたマンディTシャツを着て劇場に置いてあるレッドの斧持って記念写真を撮りました!んふふ(ドヤ←)


前半船漕いだけどもっと大きなスクリーンでやるならもっかい観に行きたい。たぶん前半また船乗りにはなってると思うけどそれでも観に行くと思う。


音楽もよかったのでサントラ欲しいな。教祖が歌ってた歌とかも地味に好きなんですよね笑笑。パンフには教祖が自慢する自作のダサい…って紹介されちゃってるけどそれがなんかわたしにはいい笑。


今年劇場で観た中では一番好きかな。カルトムービーとして語り継がれていってほしいです。


ありがとうニコ、ありがとうパノス監督。あといま一番お目にかかりたくなかった人物イライジャくん←つい3日前に何年も気になりつつスルーしてた『マニアック』って映画で初イライジャだったんですがこの映画がまぢヤバすぎて(白目)トラウマになった笑。


なんでこんな形でまた再会したのか分からないけどこれも何かの縁でしょう、製作陣としてニコを口説き落としてくれてありがとう笑。


ニコラスの兄貴、新境地開拓したんだから
「俳優やめるなんて言うなよ!」
そしてなぜか率の高いブリーフも履き続けてくれ!
あかみあか

あかみあか