湯林檎

ふたりの女王 メアリーとエリザベスの湯林檎のレビュー・感想・評価

3.6
シアーシャ・ローナン×マーゴット・ロビー×イギリス王朝歴史劇というだけで胸が高鳴ってしまい鑑賞。

この映画を観る前に2008年の映画「ブーリン家の姉妹」を観ると時代背景が分かり易い。

高校時代、世界史はフランス革命とアメリカの独立戦争と南北戦争と中国の歴史を少しやっただけなのでこの辺りの時代のことは詳しいことは分からず… そのためメアリー・スチュワートに関してはジェーン・グレイ同様若くして運命に翻弄された女王のイメージだった。(本当に無知で恥ずかしい…映画でも描かれている通り、彼女は処刑された理由がエリザベス1世暗殺の陰謀の証拠がいくつも見つかったからなので純粋な乙女なわけないよね笑)
だけど、この映画ではメアリーは若くても自立した女性として描かれていて自分の道は自分で切り開く姿勢はエリザベス1世と似ている部分があるのかと思った。

劇中でメアリーがエリザベスのことを「頼れるのは姉さんだけ(というような言い回し)」と言っていたのには史実はともあれお互いどこかしら憧れの気持ちを抱いていることを強調したかったのかと思えた。
カトリック教徒ではあるが正統な王族の血を引くメアリー、プロテスタントでイングランド女王ではあるが元は非摘出子のエリザベス。見かけだけにはよらない互いへの嫉妬は実際にあったかもしれない。少なくとも私がエリザベスの立場だったらメアリーが羨ましいと思える気がする。

ちょっと気になった点は劇中最後の方でエリザベスがメアリーに対して「若くて美しくて夫もいるあなたが羨ましい」(みたいなことを言う)というシーンがあったけどエリザベス役のマーゴットがメアリー役のシアーシャに比べてルックスが劣っているとはちっとも思ってないのでこの辺は納得いかなかったな〜。(2人とも美人ということで!)

映画全体は時間の割に間延びしている感じはするけど最近密かにファンになってきているシアーシャ・ローナンとマーゴット・ロビーの共演作が観られて良かった🎶
湯林檎

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