ギズモX

シャークネード ラスト・チェーンソー 4DXのギズモXのレビュー・感想・評価

4.3
【シャークネードの挽歌】

Z級映画を大量生産したアサイラムの代表作『シャークネード』シリーズの最終章。

サメ+竜巻という発想の勝利で観る者の度肝を抜かしたこのシリーズ、
最後は景気良く、いろんな時代にタイムトラベルしながら全ての原因となったシャークネード一号(ここ重要)を止めようとするぞ!

サメ映画にタイムトラベルという要素、面白くない訳がない!

なんだけど、4 、5 もそうだったけど、この映画とサメ自体はあまり関係ない。
むしろこの『シャークネード』という、タイムトラベルをも可能にしてしまった常軌を逸する存在こそが、この映画の本題なのではないだろうか。

物語終盤でフィンが未来に迷い込んだ時のラスボスが言った
「シャークネードがあれば我々は永遠に生きられる」
というセリフはアサイラムの心の声を代弁しているようでなんか辛かった。

集大成のラストバトルはもはや説明するのが難しい異次元の領域で、これで終わるのが本当に名残惜しくて、初回鑑賞時は笑いながら泣いてしまった。

これは延々と続編を作り続けることを止め、新しい未来を選んだアサイラムの物語。
シャークネードの挽歌だ。

アサイラムは今でもチープなものを作ってる。
これからもついていくつもりだ。
また4DXやってくれないかなあ。
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